せんねんより御ふれふみ 二巻之内 上

 町中ニおゐて公事出入之内吟味ニ相
 成候趣及承、金銀可貪取と存
 知付、組与力へ手筋有之候間、利分ニ
 成候様ニ可頼遣抔とかたり事を申
 掛ケ候類有之、尤組与力并奉行家来
 共迄、兼而急度申渡置候、内縁等を
 以公事出入取持候事、決而無之事ニ候
 間、此旨可存候、然共不案内之者は
 虚実之弁なく右体之かたり事を
 実事と相心得、礼物を以頼候事も
 可有之候、畢竟内証ニ而手入致候ハヽ、
 其身之非を可遁ため之儀ニ候得ハ、
 是又不届之事ニ候、縦令正路之もの
 たまされ候而頼候迚も、顕候時は
 同前之事ニ候、已来年寄を以公事
 出入可取持由申者於有之ハ、早速

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