せんねんより御ふれふみ 二巻之内 上

右之方格出火之節ハ御堂近辺
火事之節ハ早速升屋町
会所ニ此方共居申候間、相断可申候
   辰三月    住吉屋藤左衛門
          安井九兵衛
          金谷三左衛門

当地逗留之内四月
一、備後町角之所御堂之役所下官
  部屋より出火之由、ハやかねなり
  候故、退キ人足町々駈付申候事、
  しかし中官之者焔硝を取扱ひ、
  火出、けむり余多出申候、中官
  之者壱人ハ即死致候、殊之外
  成ルそうとうニ候
  然共右部屋之屋根を少々まくり、
  水入申候て、火ハ早速ニしすまり候
  右駈付人足ハ升屋町会所之前ニ
  指扣ヘ、御堂之内火事場ヘハ
  掛リ不申、見合せ罷有候内
  しすまり申候

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