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  Alex Luthfi.R.
アレックス・ルスフィ・R
 
     
     
 

【プロフィール】
1958年生まれ。スラバヤ出身。記録メディア学科教員。1978年、ISIの前身である芸術アカデミーに入学。卒業後ISI絵画学科教員となり、1996年の記録メディア学科設立時に移籍。

 

 

■作品『Trace of Steps』について


 作品『Trace of Steps』は、インドネシア民衆(中央ジャワ)の生活に密着した芸能形式を記録しようと試みたものです。タイトルは、家から家へと移動しながら踊りを見せる一座の「足跡を追いかけていく」という意味ですが、それだけではなく、一座が徐々に生活を改善していく、そのステップアップの祈りの意味も込めています。

 この一座は、私の住む界隈を巡業ルートにしていて、私の妻(西ジャワ出身、踊り手)と一緒に踊ったりして、親しく過ごすことがあり、ビデオの題材に選びました。作品に使用した音楽はすべてこの一座によるものです。一座の音楽レパートリーはたくさんありますが、特に気に入ったものを私が選びました。踊り手がお金を受け取るシーンで、部分的に白黒映像を用いているのですが、それは「イエスかノーか」という二者択一ではなく「すべてを受け入れる」という彼らの生活哲学を表現しているのです。

 一座のような芸能形式は、大道芸能とは少し異なっています。基本的には、家から家に移動しながら演奏し踊るのですが、通りを踊りながら行くこともあります。もちろん、こうした一座の訪問は常に人々に歓迎されているというわけではありませんが、私はとてもたいせつなものだと思っています。ビデオ映像として記録に残す価値のある、継承されて欲しい民衆芸能だと考えています。

2005年8月28日 聞き手:石田佐恵子 通訳:笠原里愛

 
     
 
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